君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~




「……ありがとうございます。大事に、しますね」



小さくはにかみながら由良が笑う。


その笑顔があまりにも無防備で、思わず胸の奥が強く締めつけられた。


……ヤバい。
かわいすぎるだろ。






「────つけてみろよ」


ほぼ、無意識だった。

ただ早く、そのネックレスをつけている由良が、見てみたかっただけ。




「えっ、あ、はい……」


由良は慌てたように箱を開ける。

けれど、細いチェーンが指先でもつれて、なかなかうまく留められない。



「あっ……」

「……貸せ」



自然と、手が伸びていた。




「え?」

「後ろ向け」


有無を言わせずそう言うと、由良は少しだけ肩を跳ねさせながらも、おずおずと背中を向けた。


サラリ、と長い髪が揺れて、白い首筋が露わになる。

………ふわっと鼻をくすぐった甘い香り。



指先がわずかに触れただけで、由良の身体がピクッと震える。


その反応に、今度はこっちの心臓が跳ねた。





細いチェーンを持つ指に、妙に力が入る。


……落ち着け。
たかがネックレスだろ。



………なのに、鼓動ばかりがうるさい。




カチ、と小さな音を立てて金具が留まる。


「………できた」