溺愛しないで、お隣さん

「ピピピピ…」


目覚ましの音で目が覚める。



見覚えのない天井に焦って心臓がどくんとなる。



時刻は午前五時。



あれ、ここどこだっけ。



昨日の記憶を少しずつたどっていく。



私、振られて、カギをなくして…?



お隣の和泉先輩の家に泊まることになって…。



あれちょっとまずすぎるのでは。




急に冷静になって焦ってくる。




私昨日先輩の前で泣いたりわめいたりしちゃったよね、ついでにいえばパジャマなんかも借りちゃって。




迷惑どころじゃすまない。




そうだ、先輩が起きる前にこの家を出ていくって約束しちゃったんだ。



いまは五時だから準備をしたら20分後にはきっとここを出られる。



学校がはじまる時間まではコンビニで朝ごはんでも食べて散歩でもしたらちょうどいい。



そう思い立って早速準備を始める。



「ガチャ」



とびらを開ける音がして思わず振り返る。



こんな早朝になんで扉の音…?



まさか泥棒?



どうしようとドキドキしながら身構える。