陰の者にはまるで縁の無い青春の香り漂うそんな場所が、大好きな社会科準備室の隣に存在していたとは。
いやあ……だけど、何故よりによってカツアゲの場に生徒会室を選んだ??
生徒会に所属されている優秀な皆さんがバンバン出入りする場所では??
カツアゲなんてしたら秒で生徒会の方に見つかって先生に通報されません??
そんなことを思いながら、スマホのカメラ越しにそっと窓を覗き込んだ。
わたしの道端の雑草レベルに薄い存在感は、こうやって何かを盗み見るときに大変役立つ。
「……?」
しかしそこで繰り広げられていたのは、想定していた「金髪の不良(仮)が眼鏡くん(仮)をカツアゲしている」ところではなかった。
むしろ逆。
「ごめんなさい、もう本当に、二度としません……」
先ほどから泣きそうになりながら謝罪の言葉を口にしている男子生徒の方こそ、「金髪の不良(仮)」といった風貌をしていた。
そして……。
「なあ、分かんねーか? ごめんで済んだら生徒会はいらねぇんだよ」



