悪魔的生徒会長が妙に甘いのですが……。



学校の最寄り駅へ向かう道中、会長は何か雑談をするでもなく、ただ静かにわたしの隣を歩いていた。

それもじっと見つめられているのが、暗い中だけど何となくわかる。




「あの、会長……」


「ん?」


「わたしの顔に何か付いておりますでしょうか……?」


「さあ、暗くてよく見えねぇ」




なぜこちらを見ているのですか……と質問する意図で聞いたのですよこちらは。

まあいい。とりあえず沈黙を打ち破れたので、何かしら会話を続けねば。

必死に頭を回した末、わたしはちょっと気になっていたけどタイミングがなくて聞けていなかったことを会話のネタに選んだ。




「会長は、木坂先輩や桃先輩とは付き合い長いんですか?」


「……」


「す、すみませんくだらない質問してしまって。個人情報ですよね全然答えなくて大丈夫で……」



「木坂は三年とかそんぐらいか? 桃はいつだったかな。あいつが転校してきたのが小学生の頃だから五年か六年かってところか」


「あ、そうなんですね」