会長は冷ややかな瞳で、桃先輩が出ていって開きっぱなしになっている扉を見つめる。
それを見た木坂先輩は何かを察したように小さく息を吐いた。
「なるほどね。原さんにシンデレラさせようとしたのこれが目的?」
「まあな。だって普通に腹立つだろ。好きな奴のこと馬鹿にされるってのは」
そうやりと笑ってこちらを向く会長。
んんんん……!?
目を合わせてはいけない気がして、可能な限り顔を背ける。
またそういうわけのわからないことを言うこの人は。
しかしわたしは騙されない。一瞬少女漫画的台詞のようにも聞こえるけど、これは「お気に入りのおもちゃ」的な意味だろう。間違いない。
「じゃあ東間がよく原さんのこと可愛い可愛いって褒めてたのは、素顔見たことあったからなんだ」
「いや? オレは普段から可愛いと思ってた。だからまあ、着飾れば誰もが認めるぐらいになるだろうなって」



