「わたしは意地悪な義姉ですか……」
台詞は比較的少なそうだけど、そもそも劇なんてやったことないので自信は無い。
というか大勢の人の前に出るなんて、想像しただけで足が震える。まず立っていられない気がする。
そもそもわたしに演技なんてできるとも思えないのだけど……?
不安要素ばかりポンポン浮かんできて頭を抱えるわたしに向かって、会長は不審そうに言った。
「何言ってんだ。お前はシンデレラに決まってんだろ」
「……はぇ?」
「ごめんね原さん。東間がこう言って聞かないから……お願いできないかな」
木坂先輩は心から申し訳なさそうに手を合わせる。
「大丈夫、こういう身内ネタは多少棒読みでしどろもどろなぐらいの方がウケるから。台詞も覚えるの大変そうだったらもう少し減らすし」
「むむむむむむ無理です……っ! 無理無理無理」
台詞量とかそういう問題ではない。
脇役なら百万歩譲ってどうにか頑張ろう。でも、主役は、本当に、無理!



