「へぇ、そうですか、劇ですかー……。頑張ってくださいね」
「他人事みたいに言わないでよ。原さんにも出てもらうんだから」
ほらやっぱり!!
予感というのは、嫌なものほど当たるのだ。
顧問の日本史担当おじいちゃん先生が言っていた『文化祭での大仕事』とは、なるほどこれのことだったのか。
「へえ、今年もやるんだな登山部の人力車。そういや去年ずいぶん好評だったな」
木坂先輩は台本をペラペラめくりながらビスケットをかじる生徒会長を指さして言う。
「あ、ちなみに王子はこいつね」
左様ですか。
まあ、会長のビジュアルは間違いなく王子感あるもんな。適任だろう。
「で、僕は魔法使い。宣伝の台詞多くて間違えられないから、台本係として責任を持って」
本来のシンデレラの魔法使いは女性のイメージだけど、この台本では“魔法使いの少年”になっている。木坂先輩が引き受ける前提だったかららしい。
となると残りの登場人物は……。



