「まあでも、あの女たちから学んだこともあるけどな」
会長は唇の端を上げてそんなことを言った。
わたしが、何ですか、という疑問を込めて首をかしげると、悪びれることなくこう答える。
「人間、諦めずに付きまとえば嫌になって折れる」
「なっ」
……それで、生徒会なんて入るものかと逃げるわたしにしつこく付きまとってきたわけだ。
まんまと折れてしまったじゃないか。
わたしは会ったことない元会計たちのことがものすごく恨めしくなってきた。
「敬人、そろそろ原さんで遊ぶのやめて本当に仕事しなよ。パンフレットに載せる生徒会長挨拶まだできてないでしょ。早くしないと印刷会社の人が困るから」
そうこうするうち、会長はとうとう桃先輩だけでなく木坂先輩にまで苦言を呈された。
会長は苦々しい表情で大きく舌打ちする。
「チッ、わかってるよ」
「あと開会式でもしゃべるんだから、その練習もしないとね」



