◇
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それは二学期が始まって間もないある日放課後のこと。
いつも通り一人で静かに帰り支度をしていたわたしの耳に、クラスメイトの男子グループの会話が入ってきた。
「なあ、もう今日は掃除サボって遊びに行かね? 他の奴らも誘ってさ」
存在感がなさすぎるゆえに友達? ナニソレ美味しいの? 状態のわたしには、遠い世界の会話だ。
盗み聞きはあまり褒められたことではないと思いながらも、ついついそのまま耳を傾けてしまう。
「あれ、俺たち今週掃除場所どこだっけ?」
「社会科準備室」
「あー、確かにそれは余裕でサボれるわ」
「だろ? 息抜き大事大事♪」
「お前は毎日の生活が丸々息抜きじゃねえか。ま、良いけど。ほら、ちょうど駅前のファミレスのクーポン持ってんぞ」
「最高かよ。早く行こーぜ」
社会科準備室。
その名前を聞いた瞬間、わたしは帰り支度をする手を止めた。
その部屋は、わたしがこの学校で教室の次に過ごす時間の長い場所だ。
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それは二学期が始まって間もないある日放課後のこと。
いつも通り一人で静かに帰り支度をしていたわたしの耳に、クラスメイトの男子グループの会話が入ってきた。
「なあ、もう今日は掃除サボって遊びに行かね? 他の奴らも誘ってさ」
存在感がなさすぎるゆえに友達? ナニソレ美味しいの? 状態のわたしには、遠い世界の会話だ。
盗み聞きはあまり褒められたことではないと思いながらも、ついついそのまま耳を傾けてしまう。
「あれ、俺たち今週掃除場所どこだっけ?」
「社会科準備室」
「あー、確かにそれは余裕でサボれるわ」
「だろ? 息抜き大事大事♪」
「お前は毎日の生活が丸々息抜きじゃねえか。ま、良いけど。ほら、ちょうど駅前のファミレスのクーポン持ってんぞ」
「最高かよ。早く行こーぜ」
社会科準備室。
その名前を聞いた瞬間、わたしは帰り支度をする手を止めた。
その部屋は、わたしがこの学校で教室の次に過ごす時間の長い場所だ。



