会長はにやりと笑ってポケットに手を入れ、生徒手帳を取り出した。
パラパラとページをめくり、開いた状態でわたしの目の前に突きつける。
「ほら、書いてあるだろ『生徒会執行部は、生徒会長の任命により決定する』って。うちの生徒会は生徒会長だけ選挙で選ばれて、他のメンバーは全部オレの独断で決められるんだよ」
「へ、へぇ〜」
「てわけでお前は今日から生徒会役員だ」
「なら仕方ないですねー……ってなりませんが!? 」
「チッ」
舌打ちやめて。冗談じゃなく怖いから。
──もうこのまま永遠に解放されないのかと思っていたけれど、時間というのはいかなるときも平等に流れている。
押し問答を続けていると、やがてチャイムの大きな音が響き渡った。
「あっ! ホームルーム始まりますね会長も早く戻った方がいいですよさようなら!」
わたしは一息でそう言うと、走って教室に入ってピシャリと戸を閉めたのだった。



