「駄目だよな。吸うならバレないように吸わないと」
「そういう問題ではなくないですか!? こっそり吸うのもダメですよ!」
「あ? バレなきゃやってないのと同じだろ」
「同じではないですが!? と言いますか、か、会長も……」
生徒会役員二人の登場で意識が逸れてしまっていた例の件、ようやく思い出した。
わたしは先程気になっていた会長の首元に再び目を向ける。
シャツの隙間から一瞬見えた、肌に描かれた 黒い模様。
気になる。
でも知りたくない気もする。
そんな思いで動けずにいると、やがて書記の先輩がわたしの視線の意味に気付いたようだった。
会長にこっそりと耳打ちする。
「なあ敬人。多分やけど、そのメガネ女に首のとこのソレ、気付かれてるで」
「え? ああ、これ?」
「あほ! 何脱いどんねん!」
「脱がねーよ」
会長は何を思ったのか、シャツのボタンを外し始めた。
書記の先輩は顔を赤くさせながら焦り、副会長は諦めたように天井を仰ぐ。



