会長はそのお二人に向かってひょいと手を上げた。
「おお、やっと来たかお前ら」
「あんたちょっとは反省の色を見せんかい。あの金髪からまた変な噂でも出てみぃ? 火消しに苦労すんのうちと木坂くんなんやで」
「そうそう。前回は苦労したなあ……」
「悪い悪い」
「せめてもうちょっと感情込めろや」
「ねえ、ところで敬人」
このままわたしをスルーして、生徒会の皆様だけで会話が続いていくかな、そっとフェードアウトできるかな。
……と思ったけれど、そう上手くはいかなかった。
木坂副会長がわたしの方にゆっくり視線を移して、困ったような笑みを浮かべる。
書記の先輩の方も、彼の視線でようやくわたしに気づいたらしい。
ずっと目の前にいたけど本気で見えていなかったのだろう。目を見開いて「うわっ」と声をあげる。
「ビビった。ちょ、その子誰やねん」
「一年三組のハラミチルだとよ」
「いや知らんけど。何で生徒会役員でもないリクガメ並に静かで影の薄い一年女子がここにおるんか聞いとんねん……なんか満腹そうな名前やな」



