ええと、もしかして生徒会のこと警察か何かだと思ってます?
なんて思わず心の中でツッコミを入れたくなるようなことを言った男子生徒──つまりずっと乱暴な言葉を吐き続けていた方の人に目を向けた。
わたしは声を上げそうになって、慌てて口を押さえる。
……そう、ここは生徒会室。
彼がいることに何の不思議もない。
数日前、ライバルの候補者と大きな差をつけて当選した、我らが朱月高校生徒会長。
確か──名前を東間敬人というのだったか。
日頃から他人同士の会話に耳を傾けがちなわたしは、この生徒会長の噂もある程度存じ上げている。
いわく、昨年入学して早々に生徒会選挙に挑み、見事当選を果たしたとか。
だけどそんな時期に異例の当選を果たせた理由は、彼の父親がこの学校の理事長で、教師たちが忖度した結果だとか。
それ以降も父親の権力で生徒会長に当選し続け、その権力を笠に着て裏ではずいぶん好き勝手やっているらしいとか。



