推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜






「来月、凛誕生日なにしたい?」


ご飯を食べながら、佑月くんが言う。
「なんでもしてあげる。」


「なんでも?」
「なんでも。」
「じゃあ、温泉に行きたい!」


「温泉!いいね〜。」




「でも大丈夫かな、いろいろと」
なんと言いますか、その、世間の目が……。
私か頭の中をぐるぐるさせていると、佑月くんが「泊まっちゃおっか」って、いたずらっぽく笑った。

「コテージとか、ヴィラとか一棟貸しのところ貸し切っちゃおう」