【短編】花が散れば花が咲きにけり

その言葉が耳の中を何度もこだましていく。僕が一番欲しかった言葉だ。
「うん、もちろん」
朝も聞いた「カレカノ」という言葉が頭をよぎった。周りからしたら僕らはそう見えているのだろうか。
「私さ心臓に持病があって長生きできないかもしれないんだ。それでも付きあ・・いや友達でいてくれる?」
そんな。そんな未来の話をされても。いやちょっと弱いだけだと信じたい。
「もちろん」
千鶴ちゃんが死んだら嫌。