【短編】花が散れば花が咲きにけり

「新城くん、別のところ行かない?」
千鶴ちゃんが読み終わったらしく話しかけてきた。って別のところ行くってことはもっと千鶴ちゃんと一緒にいられるってことだよね。
「いいよ」
「やったぁ」とでもいいたげに千鶴ちゃんは薄く笑った。上品さを感じるけどやっぱり姉ちゃんとは違って少女らしい可憐さが目立つ。
僕たちが向かったのはこの近くの公園。
「新城くん。なんか色々付き合わせてごめんね。全部私の趣味で決めちゃったし。今度は新城くんが決めてさ、また、遊ばない?」
「また、遊ばない?」