ぜんぶ、ちょうだい。




「俺のストーカーのくせに、なに余計なこと考えてんの?」

「…っ」

「顔、あか」



う、わ…。心臓バクバク。

先輩の顔が私から離れていく。あんな綺麗な顔、耐えられないよ…。

それに、今の何? サービスですか…? “もっと俺のこと考えたら”って…。

あー…好き。やっぱり好きだ、この人のこと。



「よ、予定変更しますっ」



もう、弱音吐かない。
うじうじしない。

先輩のこと、誰にも取られたくない。



「先輩の彼女目指しますっ」



先輩に、好きになってもらいたい。ちゃんと、私を見てほしい。



「へー。期待はしないほうがいいよ」

「じゃあ、さっきのなんですかっ? 弄んだんですかっ!?」

「うじうじされるのだるいし」



あー、もうっ! 全然うまく行かない。
言葉も、タイミングも、気持ちの伝え方も。



でも、それでも――好き。

先輩のそっけない言葉も、たまに見せる優しさも、全部ひっくるめて、好き。



「覚悟しててくださいねっ、先輩」

「吉川の方こそ。少しでも嫌になったら、容赦しないからね」



うっ…。また、そういうこと言うんですから、ほんとに…。


でも――

先輩、なんだかんだ言って、今日まで私のことを見放さないでいてくれてますよね?


……だから、 見ててくださいね、先輩。

先輩が私を好きになってくれるまで、絶対に諦めませんからっ…!