【完】ぜんぶ、ちょうだい。




「ねぇ、小鞠」



先輩は、とても甘い声でそう呼んで、やさしいキスを重ねてくる。

もう、あの無表情な顔はほとんど見せなくなっていて、その代わりに、驚くほど優しくて、情熱のこもった表情を私だけに向けてくれる。



「小鞠の全部、俺にちょうだい」



……先輩。
驚かないで、ちゃんと聞いてくださいね。


私の全部、先輩にあげますよ。

心も、身体も、

すみずみまで、ぜんぶ。



「…………す、き」

「ん、俺も」








だからね、先輩。

代わりと言ってはなんですが、ひとつだけ、お願いがあります。



これからも、先輩を愛する権利をください。

ずっと離れないで、そばにいて、私に愛されて、愛されて、愛されてください。




何度も気持ちが重なって、


全部ぐちゃぐちゃになるくらいの、


そんな恋を、


これからも一緒にしていましょうね?