【完】ぜんぶ、ちょうだい。




「今日まで、俺のこと……何回、考えた?」

「そっ……そんな、の……」



お願いだから、息くらいはさせてほしい。

でも、言えない。
毎日、何回も、何回も考えていたなんて。



「せんぱ……ひゃっ……」

「先輩じゃない。馨」



このまま、愛して、愛して、私のことを溶かしてほしい、なんて思ってしまう。



「……かおる……す、き……」



絞り出すみたいに伝えると、



「ん、俺も好きだよ」



そう甘く囁かれて、その声を、ずっと聞いていたいと思った。