【完】ぜんぶ、ちょうだい。




「だから…俺がいなくても、ずっと笑っててよ、小鞠」

「……っ、んっ……」



声にならなくて、必死に首を何度も縦に振る。


寂しい。
寂しくて、寂しくて、しょうがない。


それでも。



「離れてても、ずっと好きだよ」



先輩のその一言が、私の背中を、そっと押してくれる。

前を向かなきゃって。ちゃんと、進まなきゃって。



「せ、んぱいっ……私のほうがっ、すき、ですっ……!」



涙混じりで、精いっぱい言う。



「そこは、はらなくていい」



困ったみたいに笑う先輩が、ずるい。


……好きだ。

絶対、絶対。
私のほうが、好きだ。