【完】ぜんぶ、ちょうだい。




「……先輩が、もっと愛をくれたら、自覚できると思いますっ」

「へー。余裕じゃん」



……なんて、全然余裕じゃありませんよ。


だって、全部が初めてで、分からないことばっかりで、手探りで。強がって言ってるだけなのに。

でもね、それでもいいって思えるんです。これも、あれも、全部、先輩とがいいって。


先輩のことを、もっと知りたい。
でもそれと同じくらい、先輩にも私のことを知ってほしい。


私が何を考えて、何に不安になって、どれくらい先輩を好きでいるのか。先輩が私を求めてくれたら、それだけで安心できて、きっと寂しさなんて消えてなくなるって思うから。



「先輩。卒業まで、毎日一緒にいましょうね。お昼はこうして会って、デートもたくさんしましょうね。夜、寝る前は電話も毎日しましょうね」



一気に言い切った私に、先輩は少し困った顔をしてから、くすくす笑う。



「毎日それ全部って考えると、キツい」



そう言いながらも、その声は優しくて、拒む感じは全然なくて。