【完】ぜんぶ、ちょうだい。


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昼休みになった。

今日、先輩と一緒に食べることを、ひまちゃんに伝えると、ひまちゃんはふざけてウソ泣き。
ジュース一本らしい。対価が大きい。


机の上のスマホを握り直す。
緊張して、指先が少し震える。

先輩のトーク画面を開いて、「自販機行ってきます!ダッシュで向かいます!」と送る。スタンプは、元気いっぱいに走るうさぎ。


これが、私の初めての先輩へのメッセージでいいのか?とも、思うけれど。


返事が来たらうれしいな〜、なんて、ちょっと浮かれた気持ちでるんるんと廊下を歩く。



「あっ、小鞠ちゃん!ナイスタイミング!」



声がして、思わず振り返ると、階段を降りてくる水元先輩の姿。



「今、暇!?」

「あ、えっと…自販機行くところで…」



答える間もなく、先輩はにこやかに腕を掴むと、私を問答無用でトイレへ引っ張っていく。