「…ごめん」
…あぁ、やっぱり。
なかなか言ってくれないのは、そういうことだったんですね。
誕生日に祝ってくれたり、手を繋いでくれたり、おでこにキスしてくれたり。
そのたびに、私のことを好きなんじゃないかって思ったけれど……やっぱり、そうじゃなかったんですね。
じわっと涙が溢れてきて、痛みが消えたはずの膝が、またズキズキ痛みだす。
膝じゃなくて、心臓が痛いんだな、きっと。
でも、ここで涙を見せちゃだめだ。
もともと、私の押しに負けて付き合ってもらったんだから。別れ話じゃないし、まだチャンスはあるんだし…!
グイっと、自分で涙を拭きながら叫ぶように言った。
「謝らないでください!初めからそうだったし…!私が頑張ればいいし…!」
自分で言ったくせに、ポロポロと涙が止まらない。泣きたくなんてないのに、どうしても止められない。
すると先輩は、そっと私の隣に腰を下ろす。
「そうじゃなくて」
優しい声で言いながら、涙で濡れている頬を親指で撫でてくれる。
「…っ、うっ…」
そうじゃないって……?
じゃあ、どういうこと……?
「言うの遅くなって、ごめん」
先輩は私の涙をそっと掬い、じっと目を見つめる。



