「吉川が清水のことを許したなら、それでいいし。俺がとやかく言うつもりはない」
その言葉に、胸の奥がじんわり熱くなる。ただ優しいだけじゃなくて、ちゃんと私を尊重してくれている感じがして。
「ただ」
先輩は、視線を逸らさずに続ける。
「吉川が好きなのは、俺だよ」
迷いがない。確認でも、問いかけでもない。断言だった。先輩は、私の気持ちに絶対の自信を持っている。
そのことが、なぜかすごく嬉しくて、少しだけ怖くて、それでも――それでいいって思った。
むしろ、ずっとそうであってほしい。
だって、ずっと好きだから。ほかの人なんて入る隙間がないくらい、好きだから。
目の奥が熱くなって、泣きそうになりながら先輩を見つめると、そうだよな?と、念押しみたいに言われた。
「そうです……。だから、清水、心配しないで」
自分の声が少し震えていたのが、わかった。
すると清水が、少し間を空けてから言う。
「泉先輩は、ちゃんと吉川のこと好きですか?」
えっ、ここで!?
まだ、言われたことないのに!?
心臓が一気に跳ねて、息が止まりそうになる。
先輩は一瞬だけ困ったような顔をしてから、軽く視線を外した。
「それは、ふたりきりのとき限定だから」
その言い方がずるくて、優しくて、私の胸はもう限界。



