【完】ぜんぶ、ちょうだい。




連絡先を交換しただけ。

それだけだから、トーク履歴には、まだなにも残っていないけど、先輩からの通知が、いつ、どんなタイミングで来てもいいように、履歴が一番上に来るよう、設定しておく。


……これでよし。


実際に連絡が来るかどうかなんて、正直、わからない。
期待しすぎるのはよくないって、頭ではちゃんとわかってる。

それでも、「もしも」が来たときに、一瞬でも遅れたくない。



「おはよ」

「おー、清水。ごきげんよう」



清水は、自分の席をひまちゃんに取られていて、文句を言うでもなく、カバンを机に引っかけて、自然に私の隣に座った。



「なにニヤニヤしてんだよ」



私のほうを見るなり、頬杖をついて、そう言う清水。

……しまった。

そんなつもりはなかったのに、無意識に、口元がゆるんでいたらしい。


ふふん。


気になるでしょ。