「私、今日で死んじゃうかも……」
思わず漏れた言葉に、ひまちゃんが笑う。
「一緒に帰るだけで大袈裟だよ」
「だって……いわゆる、放課後デートじゃん……!」
放課後。先輩と。一緒に帰る。
ちゃんと歩けるかな。変なこと言わないかな。沈黙になったらどうしよう。
私の心臓、本当に耐えられるのかな。
だって――
これまで先輩と一緒に帰ったことなんて、たったの一回しかない。
きっとうまくできる自信なんてない。
……不安でいっぱいなのに。
それでも、「一緒に帰る」っていう約束が、嬉しくて仕方ない自分がいる。
どうしよう。胸が、もう苦しい。
でも。
それでも。
今日の放課後が来てほしいって、そう思ってしまうんだ。



