クールな総長は私だけにとびきり甘い

ことはは蓮の言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。

「別れる」――その言葉がまるで遠い世界の出来事のように感じられて、まだ実感が湧かなかった。

胸が締めつけられて、涙があふれそうになるけど、どうしていいかわからず、ただ蓮の顔を見つめていた。

「私、何か悪いことしたの?」「どうして急に?」心の中で繰り返し問いかける。


でも、蓮の目には後悔も、偽りもなく、ただ決意があった。

その真剣な表情に、ことはは心の奥底で、どうしようもない現実を受け止め始めている自分を感じた。

「好きなのに、どうして…」その想いが胸に刺さって、言葉にできなかった。

それでも、涙をこらえながら、ことはは静かに答えた。

「分かった…今までありがとう 蓮くん」

その言葉は本当の気持ちじゃなかった。

でも、今はもう何も言えなかった。

ことはの心は張り裂けそうで、だけど、蓮の優しい手のぬくもりに少しだけ救われていた。