「.......や、ごめん。」
「じゃあ、これ返すから。」
と、先ほど渡した封筒を差し出される。
「それはもらって。」
「じゃあ、これもらうから付き合って?デート。」
ねえ!なんで!?
わからず屋!!
これじゃあ、終わりが見えないよ!
「なんで私なの?」
他にデートしてくれる女の子なんて山っほどいるでしょう!!
なのになんでわざわざ私が??
しかも私はアンタのことをよく思ってない。
それもきっと、今村自身も分かっているはず。
「......ゆずにしか、頼めないことだから。」
なんて。
妙にまじめな顔するから。
本当に、ただ事じゃない理由があるんじゃないか、と思ってしまった。
「ダメかな?」
そ、そんな顔....しても.....
分かりすぎてる。
自分がどんな顔をすれば、女の子の心を動かせるかってことを。
そんなことを分かっていながら、
「.....ほんの一瞬、なら....いい、よ...」
そんなアイツの表情の圧に負けて。
頷いてしまう自分がいちばん単純な女なのかもしれない。
「まじ!?助かるわぁ。」
なんて、パアッと顔を明るくしてる。
あぁ───....
関わりたくないのに。

