授業が終わる度に、他のクラスから女の子がやってきて。
私はいつも、朝とお昼以外は休み時間の度、逃げるように菜乃花の席に向かう。
なんで、私が毎回移動しなきゃいけないんだ、って納得いかないけど。
もうそんな気持ちも消えかけていた。
「毎回ごめんねー。」なんて、能天気に謝られたこともあったけど。
苦笑いしながら「いいえ。」と、返事するしかなかった。
だったらアンタがどうにかしろよ!とも思うけどね?
ケンカするのも面倒だし。
次の席替えを待つしか手はなさそう。
「ゆずっ!ご飯食べよー!」
「菜乃花ごめんっ!一瞬、購買行ってパン買ってくる!」
お昼休み。
お弁当を持って私の元にやってきた菜乃花に手をあわせ謝る。
今日はお弁当を持ってきてないから、買いに行ってこないといけない。
「待ってるね〜。」
と、手を振る菜乃花に「行ってきます」と声をかけ教室を出る。
購買にはかなりの人。
お弁当持ってきてない人も結構いるんだな。
列に並び、自分の順番が来るのを待つ。
「うわーっ、購買って混んでるんだね。」
「だから、着いてこなくていいって言ったのに。」
......大量の人がいるはずなのに。
なぜがあいつの声が聞こえた。
べつにきこえなくていいのに。
「あれ、ゆずじゃん!」
そしてバレる。

