幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

…………え?

……、今わたし、もしかして凪翔兄と……キスっ……。

理解したとたん、顔が熱くなる。


「なっ……なんで、凪翔兄っ……」

好きでもない人に、なんで簡単にこんなことできるのっ……?


ごしごしと唇をこすり、涙目で睨むと、凪翔兄は少し切なそうな顔をした。

ど、どうしてそんな顔……。