幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「月、もう他の男と会わないで」


そ、そんなこと言われても……。

「学校とかあるし、それは無理だよ……」

「……そっか。じゃ」

納得してくれた……? と思ったら、手でくぃっと顎を凪翔兄の方へ向けられた。

えっ……と思ってるうちに、唇と唇が重なる。

何秒か経ったあと、凪翔兄はわたしの唇を少し舐めてから離れていった。