幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。


「ただいま〜」


マンションの、二階。わたしは自分の家のドアを開ける。

家には、家族はいない。けど……家族じゃない人なら、いる。

あっ、ホラー展開じゃないよ!?


ただ、わたしには……

「おかえり〜っ、月」

三歳年上の、幼なじみがいるから。