幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「……月、なんかうちが知らんうちにすごいことになってるなぁ」

「……っ!」


俯いていると、後ろから聞こえた聞き覚えしかない声!

バッと振り向くと、やっぱり。

きらきらと興味心むき出しな瞳の、わたしの親友・楓美緒(かえでみお)ちゃん。……とその彼氏・華琵岬(はなびみさき)くんがいた。

二人はわたしと燈くん、そして凪翔兄の姿を見比べて……にやにやと笑いをうかべる。

そしてわたしの肩にぽんぽんと、手を置いた。