幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

その沈黙を破ったのは……

「ただいま〜、月、凪翔くん」

またタイミングがいいのか悪いのか、帰ってきたお母さんだった。





テーブルの上に置かれたカレーを黙々と食べながら、わたしはさっきからチラチラと凪翔兄を見ている。

『一日十分でいいから……俺のものになって、月』

あれは……どういう、意味だったんだろうっ……。