幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

低い、男の子っぽい声で名前を呼ばれて、顔に熱が集まる。


「この状況、ドキドキする?」


ど、ドキドキって……。

全然してない、……なんてことはない。

むしろ、心臓がやばいくらいに鳴っちゃってる。


「なんか言ってよ、月」

「……」