幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

首を傾げていると、凪翔兄がわたしの体を離し燈くんの正面にたった。

「へーぇぇ……? じゃあ、兄役の俺が月にふさわしいか確かめてあげる」

「兄役? なんですかそれ、俺より希望ないじゃないですか」

「うっさいな、これから振り向かせるの」


ふさわしい? 希望? 振り向かせる? 何を言ってるのかさっぱりだ。


「凪翔兄、燈くん……?」

「「月(ちゃん)は気にしないで」」