幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「うん、月のせいだよ?」

「そんなあっさり言わないでっ!」

「だって、本当のことなんだもん」


にこっと、悪びれもなく笑う凪翔兄。

……やっぱり、いつも通りの凪翔兄だ。

くだらない会話もできて、ほっとした。


なら、やっぱり昨日の凪翔兄は気のせいとでも思っておこう。