幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「……月、俺がいるとやだ?」

考えていると、いつの間にか凪翔兄がわたしの顔を上目遣いで見上げていた。

しかも身長は凪翔兄の方が高いはずなのに、わざわざかがんで。


こ、この小悪魔男子めっ……!

「そ、それはもちろん、凪翔兄と一緒にいると楽しいから……嬉しいよ?」

「ふふっ、よかった! 俺も月といると楽しいから学校行きたくなくなるんだ〜っ」

「そ、それは不登校気味なのはわたしのせいと言って……」