幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「そうじゃない。今までは気づいてくれないところもかわいかったけど……」

そっと、顔を触られる。間近で、凪翔兄と目が合う。



「俺の気持ちに、そろそろ気づいて?」


唇が、だんだんと近づいてきた。凪翔兄の前髪が、わたしのひたいにあたる。

待って、凪翔兄っ……そのままだとっ……。


ぎゅっと、目をつぶった時。