そしてわたしを見たとたん、まるでとても愛おしいものを見るみたいに、目を細める。 ──ドキッ。 「ただいま、月」 凪翔兄は玄関に入ってドアが閉まったのを確認すると、わたしをぎゅっと抱きしめた。 わっ……! 「あー、かわいい。俺の彼女、なんだよね?」