幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「ありがとう」

あわてて泣きそうになっていたのを誤魔化すように、パッと笑顔をつくる。

すると、燈くんは少し困ったように笑った。

「柊さんのこと、大切?」

「え……? うん、もちろんっ」

どうしてそんなこと訊くの……?

首を傾げると、燈くんはわたしの目をじっと見つめた。

「月ちゃん」