幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

よく見れば、二人とも、走ったあとみたいに息があがって、服も雨でびしょ濡れだ。

……それぐらい、わたしのことを見つけようとして、雨の中走り回ってくれてたんだ。

そう思うと、じわっと涙があふれてきそうだった。

「ありがとう……」

思わずポツンと呟くと、凪翔兄はちょっとこっちを見て、にっと笑ってくれた。


そのまま、ものの五分ほどでわたしを助けるための殴り合いは終わった。結果は、燈くんと凪翔兄の圧勝。

わたしはそこらへんに倒れている海津さんたちを見て、すごいと同時に、大丈夫かな……と思ってしまう。