幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

「……深魁、月……です」


いったい、何をされるんだろう……。

今更ながら、怖くて足が震えてきた。


「月ちゃんかぁ。名前もかーわい。じゃ、行こっか?」

「……っ」

無理やり、手を繋がされる。


凪翔、兄っ……助けて……。

わたしは俯きながら、大人しく海津さんたちへついていった。