幼なじみは一日十分、わたしを甘く溺愛したがる。

ぺこりと頭を下げて通り過ぎようとすると、腕を掴まれた。

なんだろう……?

「なんかお礼させてよ。カフェとか行かない?」

「い、いえ……そんなお礼されることはしてないし、時間もなくて……」

早く帰らなきゃ凪翔兄が心配しちゃうっ……!

「じゃ、明日の土曜日でもいいからさ」

な、なかなかしつこい……。