「え、えぇっ? 大丈っ……」

「こっち見ないで」


ぐぃっと毛布を押し付けられて、前が見えなくなる。

「はぁ……もうおやすみっ」

「え、えぇ? もっと喋ろうよっ」

「この距離は無理」

自分からはキスしたのに……? って、この話は水に流すんだっけっ。

もぞもぞと動き毛布を視界から追いやると、もう凪翔兄はわたしに背中を向け寝てしまっていた。