「どうしてあんなことしたの?」って訊いたら、凪翔兄が困るような顔をしてドライヤーを動かす手を止めたのが、目の前の鏡に映った。
「……今正直に言ったら、月が困ると思うから。もうちょっと、待っててくれる?」
わたしが、困るような理由……?
首を傾げると、凪翔兄はちょっと笑って、わたしの髪を乾かす作業に戻った。
「あ、あのねっ、凪翔兄」
「なに?」
「今日の朝、避けちゃったの……わたしも、ごめんね」
「……今正直に言ったら、月が困ると思うから。もうちょっと、待っててくれる?」
わたしが、困るような理由……?
首を傾げると、凪翔兄はちょっと笑って、わたしの髪を乾かす作業に戻った。
「あ、あのねっ、凪翔兄」
「なに?」
「今日の朝、避けちゃったの……わたしも、ごめんね」

