逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。

「そういえば、僕に騎士の誓いをたててくれましたね」
僕の言葉に、これ以上ないくらい顔を赤くしたエレノアはせっかくまとめた本をまたバラ撒いてしまった。

「申し訳ございません。王子殿下、すぐに拾い直します」
彼女が泣きそうな顔になって必死にまた本を拾い出した。

「アゼンタイン侯爵令嬢、ここはもう人に任せましょう。実はあなたに渡したいものがあるのです。ついて来てくださいませんか?」

僕は立ち上がり、彼女をエスコートしようと手を差し出した。
彼女は勢いよく立ち上がり、僕の手に手を添えてくる。
手がかすかに震えていて、彼女が緊張をしているのが分かった。