逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。

「罰ゲームだなんて酷いです。私と一緒になって良かったと思わせて見せます。私のこと本当に好きにはならないのですか? 少しの望みもないのですか?」

彼が寂しそうな瞳で私を見つめてくる。
感情を少しは隠したらどうかと提案したくなるが、8歳も年上の彼が私に縋るような視線を向けてくるのを少し愛おしいと感じてしまった。

「好きにはなりませんが、好きなところはありますよ。怒らないところです。私はレイモンドにとても失礼なことをたくさん言っています。それらを怒らずに聞いてくれているので私はあなたといると話しやすくて、秘密をたくさん話してしまっていますね」
私の言葉に彼の海色の瞳から寂しさが消えていく、この分かりやすさは愛おしい。
そんなことを思っていたら、不意に彼に抱きしめられた。

彼に触れられるのは嫌だと言ったのに、忘れてしまったのだろうか。
でも以前は不快で仕方がなかったのに、海風で少し寒かったからか暖かくて気持ちが良かった。