「レイモンド、あなたの方がずっと怖い人間ですよ。あなたが女性にしてきたことは虐待と変わらないです。自分が加害者だという意識を持って、これからは民のために残りの人生を費やし自分の罪を償っていくという気持ちでいてくださいね。ビアンカ様は帝国に移住するのですね。私もアカデミーを卒業して時間ができたら一度帝国に行きたいと思っています」
海を眺めながら私が語っていると、目の前に紫陽花の花束が差し出された。
「私の紫陽花姫、帝国になど行かないで私の側に居てください」
レイモンドが懇願するように言ってきた言葉に私はため息をついた。
「私、その紫陽花姫という通り名は気に入ってないです。私は自分をお姫様だと思ったことは一度もありません。孤児院の野良猫と言われる方が嬉しいです。私のこと正しく言うなら孤児院に紛れ込んだ野良猫ですね。でも、孤児院に行って正解だったかもしれません。アゼンタイン侯爵夫妻のような優しい両親に引き取られて、ルークのような可愛い弟もできて、私はとても幸せになれました。ちなみに私が帝国に行きたいと言っているのは魅了の力の研究がしたいからです。私のような悩みを持つ子供をこれ以上増やしたくないのです。今、海の匂いを嗅いでいて気がついたのですが、首都のカルマン公爵邸は珍しい赤い花に囲まれていてその花の匂いが充満していました。あの花に私は秘密があるのではないかと睨んでいます」
レイモンドは私に紫陽花の花束を毎度プレゼントしてくるようになった。
赤い薔薇の花束を嫌いと言ったことは覚えているようだ。
「帝国の首都のカルマン公爵邸は、今、刑務所になっているのですよね」
レイモンドの言葉に思わず私は苦笑いした。
海を眺めながら私が語っていると、目の前に紫陽花の花束が差し出された。
「私の紫陽花姫、帝国になど行かないで私の側に居てください」
レイモンドが懇願するように言ってきた言葉に私はため息をついた。
「私、その紫陽花姫という通り名は気に入ってないです。私は自分をお姫様だと思ったことは一度もありません。孤児院の野良猫と言われる方が嬉しいです。私のこと正しく言うなら孤児院に紛れ込んだ野良猫ですね。でも、孤児院に行って正解だったかもしれません。アゼンタイン侯爵夫妻のような優しい両親に引き取られて、ルークのような可愛い弟もできて、私はとても幸せになれました。ちなみに私が帝国に行きたいと言っているのは魅了の力の研究がしたいからです。私のような悩みを持つ子供をこれ以上増やしたくないのです。今、海の匂いを嗅いでいて気がついたのですが、首都のカルマン公爵邸は珍しい赤い花に囲まれていてその花の匂いが充満していました。あの花に私は秘密があるのではないかと睨んでいます」
レイモンドは私に紫陽花の花束を毎度プレゼントしてくるようになった。
赤い薔薇の花束を嫌いと言ったことは覚えているようだ。
「帝国の首都のカルマン公爵邸は、今、刑務所になっているのですよね」
レイモンドの言葉に思わず私は苦笑いした。



