逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。

彼の瞳に映った私の姿がどうして可愛く見えるのかに。
私が彼にときめいていたからに決まっているではないか。

私にはない自信を持っている彼に最初から惹かれていた。
でも、明らかに利用されているのがわかって気持ちに贖おうとした。

フィリップ王子にも惹かれた。

自分の失った純粋な心を持っていたからだ。
彼は私を利用することがないと思い、安心して思いを募らせた。

「エレノア、私はあなたがどんな決断をしてもあなたの1番の味方です」
彼の言うことにはいつだって嘘がなかった。
彼は正直すぎて、彼の言葉は私にとって引いてしまうものばかりだった。

でも、私だって心の中では結構ひどいことばかり考えていた。
それを外に出して発している彼と、取り繕って嘘をいう私。
彼は嘘をつかないから、私に嘘はつかないで欲しいと言ってきたのだ。

本当のことばかりを言う彼のことが苦手だったけれど、彼は傷つけられても本当の言葉を向けて欲しい人だったと言うことだ。
だから私に侮辱されても、それが私の本当の気持ちだったから怒らずに受け止めてくれていた。

「覚悟していてくださいね。レイモンドを驚かせますよ。予告しておきます」
私はそういうと彼の表情を見ないように、彼の胸に顔を埋めた。

見なくてもどうせ驚いていると分かるから、今は見る必要がない。
彼は王族のくせに感情が表情にですぎるしょうもない男だ。